会社設立>>会社法の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて(通達)
会社法の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて(通達)第2部株式会社第1設立2設立の登記の手続
 
(1) 登記期間
設立の登記は、本店の所在地においては次に掲げる日のいずれか遅い日から2週間以内に、支店の所在地においては本店の所在地における設立の登記をした日から2週間以内にしなければならないとされた(会社法第911条第1項、第2項、第930条第1項第1号)。
ア発起設立の場合
(ア) 設立時取締役等による調査が終了した日(委員会設置会社にあっては、設立時代表執行役が設立時取締役等から調査を終了した旨の通知を受けた日)
(イ) 発起人が定めた日
イ募集設立の場合
(ア) 創立総会の終結の日
(イ) 会社法第84条の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日
(ウ) 会社法第97条の創立総会の決議をしたときは、当該決議の日から2週間を経過した日
(エ) 会社法第100条第1項の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日から2週間を経過した日
(オ) 会社法第101条第1項の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日
(2) 登記すべき事項
ア本店の所在地において登記すべき事項は、次のとおりとされた(会社法第911条第3項)。
(ア) 目的
(イ) 商号
(ウ) 本店及び支店の所在場所
(エ) 存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
(オ) 資本金の額
(カ) 発行可能株式総数
(キ) 発行する株式の内容(種類株式発行会社にあっては、発行可能種類株式総数及び発行する各種類の株式の内容)
(ク) 単元株式数についての定款の定めがあるときは、その単元株式数
(ケ) 発行済株式の総数並びにその種類及び種類ごとの数
(コ) 株券発行会社であるときは、その旨
(サ) 株主名簿管理人を置いたときは、その氏名又は名称及び住所並びに営業所
(シ) 新株予約権を発行したときは、次に掲げる事項
a 新株予約権の数
b 新株予約権の目的である株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法
c 募集新株予約権と引換えに金銭の払込みを要しないこととする場合に
は、その旨
d c以外の場合には、募集新株予約権の払込金額又はその算定方法
e 当該新株予約権の行使に際して出資される財産の価額又はその算定方法
f 金銭以外の財産を当該新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額
g 当該新株予約権を行使することができる期間
h eからgまでのほか、新株予約権の行使の条件を定めたときは、その条件
i 取得条項付新株予約権については、一定の事由が生じた日に会社がその新株予約権を取得する旨及びその事由、その取得と引換えに交付する株式の種類及び種類ごとの数又は新株予約権の内容及び数等
(ス) 取締役の氏名
(セ) 代表取締役の氏名及び住所(委員会設置会社である場合を除く。)
(ソ) 取締役会設置会社であるときは、その旨
(タ) 会計参与設置会社であるときは、その旨並びに会計参与の氏名又は名称及び計算書類等の備置き場所
(チ) 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある会社を含む。)であるときは、その旨及び監査役の氏名
(ツ) 監査役会設置会社であるときは、その旨及び監査役のうち社外監査役であるものについて社外監査役である旨
(テ) 会計監査人設置会社であるときは、その旨及び会計監査人の氏名又は名称
(ト) 一時会計監査人の職務を行うべき者を置いたときは、その氏名又は名称
(ナ) 特別取締役による議決の定めがあるときは、その旨、特別取締役の氏名及び取締役のうち社外取締役であるものについて社外取締役である旨
(ニ) 委員会設置会社であるときは、その旨、取締役のうち社外取締役であるものについて社外取締役である旨、各委員会の委員及び執行役の氏名並びに代表執行役の氏名及び住所
(ヌ) 取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人の責任の免除についての定款の定めがあるときは、その定め
(ネ) 社外取締役、会計参与、社外監査役又は会計監査人が負う責任の限度に関する契約の締結についての定款の定めがあるときは、その定め
(ノ) (ネ)の定款の定めが社外取締役に関するものであるときは、取締役のうち社外取締役であるものについて、社外取締役である旨
(ハ) (ネ)の定款の定めが社外監査役に関するものであるときは、監査役のうち社外監査役であるものについて、社外監査役である旨
(ヒ) 貸借対照表を電磁的方法により開示するときは、貸借対照表の内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの(施行規則第220条第1項第1号。具体的には、当該情報が掲載されているウェブページのアドレス)
(フ) 公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
(ヘ) 電子公告を公告方法とするときは、次に掲げる事項
a 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの(施行規則第220条第1項第2号。具体的には、当該情報が掲載されているウェブページのアドレス)
b 事故その他のやむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法について定款の定めがあるときは、その定め
(ホ) (フ)の定款の定めがないときは、官報により掲載する方法を公告方法とする旨
イ支店の所在地において登記すべき事項は、次に掲げる事項(以下「支店登記事項」という。)に限定された(会社法第930条第2項)。
(ア) 商号
(イ) 本店の所在場所
(ウ) 支店(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所
(3) 添付書面
本店の所在地における設立の登記の申請書には、代理人によって申請する場合のその権限を証する書面及び官庁の許可を要する場合のその許可書(商登法第18条、第19条。本店の所在地における申請については原則として妥当するため、以下においては記載を省略する。)のほか、次の書面を添付しなければならないとされた(商登法第47条第2項)。
ア定款
イ募集設立の場合には、設立時募集株式の引受けの申込み又は会社法第61条
の契約を証する書面
具体的には、株式申込証、払込取扱機関の作成に係る証明書、設立時募集株式の総数の引受けを証する契約書等がこれに該当する。
ウ定款に会社法第28条各号に掲げる事項(以下「変態設立事項」という。)についての記載があるときは、次に掲げる書面
(ア) 検査役又は設立時取締役(設立しようとする会社が監査役設置会社である場合にあっては、設立時取締役及び設立時監査役)の調査報告を記載した書面及びその附属書類
これらの書面は、定款に変態設立事項の定めがある場合に限り添付しなければならないとされ、創立総会が検査役を選任した場合におけるその調査報告書(旧商法第184条第3項参照)及び定款に変態設立事項の定めがない場合における設立時取締役等の調査報告書(平成2年12月25日付け法務省民四第5666号当職通達参照)は、添付を要しないとされた。
(イ) 会社法第33条第10項第2号に掲げる場合には、有価証券の市場価格を証する書面
定款の認証の日における最終市場価格(当該日に売買取引がない場合等にあっては、その後最初にされた売買取引の成立価格)又は公開買付け等に係る契約における価格のうちいずれか高い額(施行規則第6条)を証する必要があり、定款の認証の日の属する月の前月の毎日の最終価格の平均額を証するもの(平成2年12月25日付け法務省民四第5666号当職通達参照)では足りない。
(ウ) 会社法第33条第10項第3号に掲げる場合には、弁護士等の証明を記載した書面及びその附属書類
エ検査役の報告に関する裁判があったときは、その謄本
オ会社法第34条第1項の規定による払込みがあったことを証する書面(募集設立の場合には、払込取扱機関の払込金の保管に関する証明書)
発起設立の場合には、次に掲げる書面をもって、払込みがあったことを証する書面として取り扱って差し支えない。
(ア) 払込金受入証明書(別紙1)
(イ) 設立時代表取締役又は設立時代表執行役の作成に係る払込取扱機関に払い込まれた金額を証明する書面に次の書面のいずれかを合てつしたもの
a 払込取扱機関における口座の預金通帳の写し
b 取引明細表その他の払込取扱機関が作成した書面
募集設立の場合における払込取扱機関の証明書については、従来の様式(昭和46年6月9日付け法務省民四第302号法務省民事局第四課長通知参照)に代えて、別紙2の株式払込金保管証明書をもって、これに該当するものとして取り扱って差し支えない。
カ株主名簿管理人を置いたときは、その者との契約を証する書面
キ設立時取締役が設立時代表取締役を選定したときは、これに関する書面
ク設立しようとする会社が委員会設置会社であるときは、設立時執行役の選任並びに設立時委員及び設立時代表執行役の選定に関する書面
ケ創立総会の議事録
コ設立時取締役、設立時監査役及び設立時代表取締役(設立しようとする会社が委員会設置会社である場合にあっては、設立時取締役、設立時委員、設立時執行役及び設立時代表執行役)が就任を承諾したことを証する書面
サコの書面の設立時取締役(設立しようとする会社が取締役会設置会社である場合にあっては、設立時代表取締役又は設立時代表執行役)の印鑑につき市区町村長の作成した証明書(商登規第61条第2項、第3項)
取締役会設置会社以外の会社にあっては改正前の有限会社と同様に(旧商登規第93条)、取締役会設置会社にあっては改正前の株式会社と同様に(旧商登規第80条第2項)、就任承諾書の印鑑に係る印鑑証明書を添付しなければならないとされた。
シ設立時会計参与又は設立時会計監査人を選任したときは、次に掲げる書面
(ア) 就任を承諾したことを証する書面
(イ) これらの者が法人であるときは、当該法人の登記事項証明書
当該法人が登記された登記所に登記の申請をする場合において、当該法人の登記簿からその代表者の資格を確認することができるときは、添付を要しないものとする(登記事項証明書が添付書面となる場合については原則として妥当するため、以下においては記載を省略する。)。
(ウ) これらの者が法人でないときは、会社法第333条第1項又は第337条
第1項に規定する資格者であることを証する書面
公認会計士にあっては別紙3−1又は3−2の証明書をもって、税理士にあっては別紙4の証明書をもって、資格者であることを証する書面として取り扱って差し支えない。
ス特別取締役による議決の定めがあるときは、特別取締役の選定及びその選定された者が就任を承諾したことを証する書面
具体的には、定款、発起人の同意書等が特別取締役の選定を証する書面に該当する。
セ登記すべき事項につき発起人全員の同意又はある発起人の一致を要するときは、その同意又は一致があったことを証する書面(商登法第47条第3項)
(ア) 次に掲げる場合等には、発起人全員の同意があったことを証する書面を添付しなければならない。
a 発起人がその割当てを受ける設立時発行株式の数その他の設立時発行株式に関する事項を定めた場合(会社法第32条)
b 発起人が発行可能株式総数を定め、又は変更した場合(会社法第37条)
c 募集設立の場合において、発起人が設立時募集株式の数その他の設立時募集株式に関する事項を定めたとき(会社法第58条第1項)
(イ) 次に掲げる場合等には、発起人の過半数の一致があったことを証する書面を添付しなければならない。
a 発起設立の場合において、発起人が設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人を選任したとき(会社法第40条第1項)
b 発起人が設立時の本店又は支店の所在場所、株主名簿管理人等を定めた場合(1の(9)参照)
ソ資本金の額が会社法及び計算規則の規定に従って計上されたことを証する書面(商登規第61条第5項)
具体的には、設立時代表取締役又は設立時代表執行役の作成に係る証明書(計算規則第74条第1項第1号イからハまで及び第2号の額又はその概算額を示す等の方法により、資本金の額が会社法及び計算規則に従って計上されたことを確認することができるもの)等がこれに該当する。
タ創立総会の決議があったものとみなされる場合(1の(7)のウ参照)には、当該場合に該当することを証する書面(商登法第47条第4項)
この場合にも、創立総会の議事録を作成するとされた(施行規則第16条第4項第1号)ため、当該議事録をもって当該場合に該当することを証する書面として取り扱って差し支えない。
なお、支店の所在地における設立の登記の申請書には、本店の所在地においてした登記を証する書面を添付すれば足りる(商登法第48条第1項)。
(4) 登録免許税額
設立の登記の登録免許税額は、改正前と同様に、申請1件につき、本店の所在地においては資本金の額の1000分の7(これによって計算した税額が15万円に満たないときは、15万円)、支店の所在地においては9000円である(登税法別表第一第19号(一)イ、(二)イ)。
 

   
 会社設立用語 | 公証役場 | 法務局 | 法令 | 会社法 |